Linuxコマンドのcdコマンドの使い方について書いています。
簡単に使い方について、書いた後によく使いそうなものなどをサンプルとして4つ書きました。
cdコマンドはchange directoryの略称で、現在のディレクトリ(カレントディレクトリ)を変更することができます。
今回載せているコマンドはUbuntuの22.04.2で確認しました!
cdコマンドの使い方
cdコマンドを使うと、現在のいる場所(カレントディレクトリ)から別のディレクトリに移動することができます。
cdの後にスペースを入れて、移動したいパスを指定すると、移動することができます。
$ cd /usr/local
上記のコマンドを実行すると、usr
ディレクトリ配下のlocal
ディレクトに移動します。
実際に使うと、このように移動できることが確認できます。
最初にpwdコマンドで、現在の位置を確認すると/root
ディレクトリにいます。
cdコマンドで/usr/local
を指定して、パスのディレクトリまで移動しました。
移動後にpwd
で場所を確認すると、/usr/local
に移動したことが確認できます。
このように、移動したいディレクトリまでのパスを指定して移動ができます。
この指定するパスについては、相対パスや絶対パスで指定することができます。
相対パスで指定する
相対パスは現在の位置から指定する方法になります。
例えば、現在のカレントディレクトリが/usr/local
です。
$ pwd
/usr/local
このときに、配下にあるtest
ディレクトリに移動するときには、相対パスで下記のように指定することができます。
$ cd test
現在の位置(カレントディレクトリ)からtest
ディレクトリに移動できました。
絶対パスで指定する
絶対パスは一番上のディレクトリから指定する方法です。
先ほどと同じように、、現在のカレントディレクトリが/usr/local
です。
$ pwd
/usr/local
このときに、配下のtest
ディレクトリに移動する場合、絶対パスで指定すると下記のようになります。
$ cd /usr/local/test
一番上のルートディレクトリ(/
)から、このように指定するのが絶対パスです。
こちらのコマンドを実行しても、相対パスで指定した時と同じように移動することができます。
cdコマンドのサンプル4選
cdコマンドを使ったサンプルを4つ書いています。
ホームディレクトリに戻る
ホームディレクトリに戻るときには、単純にcdだけをパス指定なしで呼び出すと良いです。
現在は下記のように、/usr/local/test
の位置にいます。
$ pwd
/usr/local/test
このときにcdを使うと、現在使っているユーザーのホームディレクトリの位置に戻ります。
$ cd
$ pwd
/root
使用中ユーザーのホームディレクトリは?
現在使っているユーザーのホームディレクトリは、下記のコマンドで調べることができます。
$ echo $HOME
実行すると、ホームディレクトリが確認できました。
$ echo $HOME
/root
指定したユーザーのホームディレクトリは?
ユーザーを指定して、ホームディレクトリを調べることができます。
ユーザーを指定して確認したいときには、下記のコマンドが使用できます。
$ echo ~root
echoで出力しますが、チルダ(~
)を書いた後にユーザー名を書きます。
こうすると、下記のようにユーザーのホームディレクトリを確認できます。
$ echo ~root
/root
ひとつ前のディレクトリに戻る
ひとつ前のディレクトリに戻るには「-
」をパスに指定します。
例えば、現在は/usr/local/src
ディレクトリにいます。
$ pwd
/usr/local/src
ユーザーのホームディレクトリに戻ります。
$ cd
$ pwd
/root
この後に「cd -
」とすると、ひとつ前にいた/usr/local/src
ディレクトリに戻ることができます。
$ cd -
$ pwd
/usr/local/src
ひとつ上のディレクトリに行く
現在のディレクトリのひとつ上のディレクトリに行きたいときは「../
」を使うと良いです。
例えば、現在は/usr/local/src
ディレクトリにいます。
$ pwd
/usr/local/src
下記のように「../
」を使って、ひとつ上の階層を指すことで、ひとつ上のディレクトリに移動できます。
$ cd ../
$ pwd
/usr/local
ふたつ上のディレクトリに行く
ふたつ上のディレクトリに行くには、先ほどの指定パスを増やすと良いです。
例えば、現在は/usr/local/src
ディレクトリにいます。
$ pwd
/usr/local/src
このように重ねて、「../
」を使うことができ、2つ上のディレクトリに移動できます。
$ cd ../../
$ pwd
/usr/local
cdコマンドのオプション
cdコマンドのオプションについてです。
-Pオプション
-P
オプションを使うと、シンボリックリンクを貼った先に移動します。
例えば、下記のようにmyTest
というリンクがあります。
$ ls -la
lrwxrwxrwx 1 root root 16 May 24 04:28 myTest -> /usr/local/test/
myTest
のリンク先が、/usr/local/test/
ディレクトリです。
下記のように-P
オプションを使うと、シンボリックリンクを貼った、リンク先に移動できます。
$ cd -P myTest
$ pwd
/usr/local/test
-Lオプション
-L
オプションを使うと、シンボリックリンク先に移動します。
先ほどのようにmyTest
というリンクがあります。
$ ls -la
lrwxrwxrwx 1 root root 16 May 24 04:28 myTest -> /usr/local/test/
-Lオプションで移動すると、下記のようにシンボリックリンクでディレクトリが表示されます。
$ pwd
/usr
$ cd myTest
$ pwd
/usr/myTest
cdで何もつけずに「cd myTest
」とシンボリックリンクを指定したときにも、-L
と同じ挙動になります。
こちらはデフォルトになっているようです。
cdコマンドの使い方まとめ
今回はLinuxのcdコマンドの使い方について書きました。
記事の内容をまとめると、下記のようになります。
・相対パスや絶対パスで指定することができる
・パスなど何も渡さない場合にはホームディレクトリに戻る
・ひとつ前のディレクトリは「`cd -`」、ひとつ上のディレクトリは「`cd ../`」
・`-P`オプションを使うと、シンボリックリンクのリンク先ディレクトリに移動した
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